モダンジャズの演奏フォーマットの流れは、だいたい10年単位で説明されることが多い。
40年代は、ビ・バップの出現。
50年代は、テクニカルに発展したハード・バップ。
60年代は、和音の縛りから離れたモードの時代。さらにフリージャズの隆盛。
70年代は、電子楽器の導入とビートの細分化(4→8→16)
80年代は、アコースティックジャズへの回帰。
極めておおざっぱかつ乱暴な分け方だが、この辺あたりまでは、なんとか流れの説明ができる。
でも、90年代以降はなんと表現したらよいのかわからない。
ウイントン・マルサリスに代表される伝統回帰の流れ(新伝承派という訳のわからない呼ばれ方してた)もあれば、スクラッチやラップといったダンスミュージックと融合した流れもあれば、ブルックリン派と呼ばれる前衛的アプローチもあった。
マイルス・デイビスが死んだのは1991年だが、このあたりから何がメインストリームなのかわからなくなってきた感がある。
さらに世紀が代わって、00年代(という言い方でよいのか?)では、もはやジャズというカテゴリの音楽は、その時代を映し出したり、未来を予感させる機能はなくなってしまったように見える。
一部の若いミュージシャンに、上手いなと思うひとはたまにいるけれど、ジャンルとしてのジャズは過去のフォーマットの範囲での再生産にとどまっている。
昨日も、たまたまTVで若いミュージシャンが、ジャズメッセンジャーズみたいな演奏をしていて、それなりに上手かったけれど全くつまらなかった。
つまらないというと悪いから、言葉を換えると刺激が足りない。
それほど精力的に新しい情報を集めているわけでもないので、知らないだけかもしれないが、聴いていて「うっわー」とか「すげー」となる魅力は、いまのジャズからは感じない。
じゃあいま僕は何を好んで聴いているかというと、椎名林檎とオレンジレンジ。
かなり良い。
あと、名前とか詳しくは知らないけれど、DJと呼ばれるひとたちのスクラッチプレイは、Youtubeで見てるとすごいなと思うときがある。
いちどクラブに行って生で感じてみたいなと思うけれど、ピアスとかタトゥーしてない人間は行っちゃいけないような気がして、いまだに行けていない。